障害と障がいという表記について、
本サイトでは以下のように考えています。
私たちは、支援者としての側面から、障害と障がいの使い分けの意味を考えました。
私たちは支援者として、「我々が接している対象は害を負っているのではないのだから、差別的に接してはならない。」という共通認識を、他の支援者に対して求める目的が大きな意味を担っていると考えています。
支援者にとって「障害者と呼ぶが障がい者と呼ぶか」の違いは、支援対象者をどのような存在とみなすかの違いであり、「どのようにしてどのように支援するか」の問題に直結します。従って、呼び方は支援する私たちにとってこそ重要なのではないでしょうか。
具体的には、児童自身の「内部」における害として否定的にみなし、児童の活動可能領域を制限するか、或いは碍(さまたげ)とみなし、児童の活動の、その「外部」に「さまたげ」を見いだし、乗り越えるためのサポートをするかということです。
児童教育においても、子供をこどもと呼びます。基本的には記述する側の問題です。「ども」の由来は「童蒙」であり、そうしたこどもという存在に対する扱いの歴史的変遷を理解することは、今の「こども」と呼ばれる存在の扱われ方を位置付けることになり、盲目的な教育に陥らずに済みます。
昨今、ボランティアが注目されています。ボランティアによる支援のあり方について、物理的な支援に重きを置く考え方と障壁を取り除くことに重点を置く考え方が、時に対立するかのように見えることがあります。
支援のあり方そのものを直接的に議論することは重要ですが、支援を必要とする人々をどのように呼ぶかといった議論が、じつは支援のあり方を方向づける要素の一つとなっているのではないでしょうか。
私たちは、障害か障がいかという表記の問題は、支援のあり方を巡る支援者の議論の場面でも、重要な問題の一つであるように考えています。
当サイトでは、個々に説明を付しておりませんが、いくつかの理由で、障がいを障害と表記している箇所があることをお断りしておきます。