放課後等デイサービス事業の選択は、社内の人材活用としての意味はあるのでしょうか。
全く新しい事業への参入は、社内の人的資源を含む資源の活用ができず、リスクが大きいと考えられないでしょうか。
社内の人材に蓄えられたノウハウには少なくとも2つの種類のものがあるはずです。
1つは、まさに社内の人材として、業界や社内で活用できるノウハウ。
たとえば、業界の慣行、競合する他社情報、場合によっては他社に担当者やバイヤーについての情報などの業界情報。また、社内においては、意思決定プロセスや社内の人脈に精通することであったり、製造ラインのオペレーションを習熟していること、顧客情報など様々なものがあります。
社内の人材に蓄えられた2つめのノウハウは、一般的にビジネスマン・ビジネスウーマンとしてのものです。
これらのスキルやノウハウがあるので、転職が可能になります。
転職する場合、業界内に留まる必要がないのは、このビジネスマンとしての基礎というべきスキルが養われているからこそです。
そして、人材は、同時に、社会の構成員の一人として、家族の一員としても成長し、成熟していきます。
人材の面で見れば、新規事業を業界内や隣接する業界、水平垂直の事業展開に限って考えることは、たしかに有利なことがある反面、必須でないことも理解できます。