新規事業を必要とする企業の多くは、現実問題として、何らかの経営上の課題への対応を迫られているはずです。
- 市場の縮小で、将来にわたり今の事業規模が維持できないかもしれません。
- 現在の売り上げでは、すでに人材に余剰感があるのかもしれません。
- 今の事業で業容の拡大を図るには大きな投資が必要だが、その資金手当てが難しい状況にあるのもしれません。
- 社内の人材が新しい市場環境についていけない状況に陥っているかもしれません。
- 後継者問題に面している中小企業経営者も少なくありません。
じつに様々な経営的な課題が、新規事業を求める企業の状況として想定されます。
その経営課題の解決のために、新規事業で事業の領域を拡大し、会社を安定的に成長させたい。
できれば、社内にある資源を活用し、失敗なく新規事業を軌道に乗せたい。
そう考えるのが多くの経営者の現実ではないでしょうか。
社内の資源には様々なものがあります。
市場におけるプレゼンスのような形のないものから、研究成果や取引関係、工場の生産ラインや原料の調達先など様々なものがあります。
そしてそれは、社内の人材の一人一人にも、蓄えられています。
人材の活用イメージを抱きやすい、今の事業の周辺に新規事業のアイデアを求めるのは、経営者として自然で健全な思考です。
しかし、現実的に、そんなに都合のよいビジネスが、今の事業の周辺にあるのでしょうか?