開業の支援の実際について、前回も少しお話しをしたように、開業時に施設の方向性を決定づけることになります。施設の選定を例にとって具体的にもう少しご説明します。
先日、新規の開業のための物件選定に立ち会いました。
物件の選定については、すでに“あるもの”を利用するケースがあります。また、何かしらの理由ですでに利用物件が決まっていることも。
その場合、“あるもの”(利用するもの)に合わせて、サービスを決めることになります。
先日の物件の場合は、厨房に特徴がありました。
高さや設備など大人向けには非常に充実の設備なのですが、小学生の子どもにはコンロの高さが高すぎますし、シンクの深さも深すぎ、水道の蛇口にも低学年では手が届かないような仕様でした。
料理は発達支援のメニューの中でも、非常に有効なのですが、残念ながら、このままでは使えません。
一方、2階には十分すぎる広さのスペースがあり、このスペースの使い方によ追っては非常にユニークなサービスの提供ができそうです。
1階には細かく分けられた部屋がいくつかあり、これは学習支援のためのスペースとしては有効に利用できるのではないかと思われました。
厨房が使える年齢に合わせて対象となる学年を設定するか、厨房を使わず2階の広いスペースを使うなどの他の支援メニューに特色を出すか、当該の物件を選ぶ場合には、支援メニューや対象とする学年などを様々に検討することが可能ですし、検討しなければなりません。
これに対して、放課後等デイサービスとして提供するサービス内容を決めて、それに適した物件を時間をかけてでも探し出すということもあります。
先日、開業された施設の場合、運営されている企業はすでに複数の放課後等デイ(児童デイ)を運営されています。
今回は、学習支援のための施設にしようという構想でした。
そのため、圧迫感がない程度に細かく分けられた部屋が並んでいて、保護者とのお話をゆっくりできるスペースを備え、全体に危険な個所がない学習支援にふさわしい物件を数か月がかりで探しました。
施設ありきでサービス内容を決定する場合、サービス内容に応じて施設を選定する場合の両方の場合があるということです。
いずれにしても、開業時に方向付けされてしまうことになります。
継続して将来にわたって選ばれる施設となるためには、開業時に十分な情報と経験をもとに、慎重な検討をすることが重要だと考えています。
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