アスペルガー症候群というのは認知度の低い言葉ではありませんが、具体的にどのような症状を指すのかは意外に知られていません。
1981年にイギリスの医師がアスペルガー症候群として発表し、1990年に世界保健機関(WHO)の「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」第10版に初めて診断基準が示されました。
これ以前にも発表されたこともありますし、障害のある人はいました。
しかしながら、障害として認識されるようになって、わずかな期間しか経ていません。
また、本人が自分がアスペルガー症候群であることを認識できず、当然周囲もアスペルガーであるとの理解ができていないことが少なくありません。見た目でわからない障害であるということが、本人に重くのしかかっていることがあるのです。
これは、発達障がいの多くについて言えることではあるのですが、
アスペルガー症候群の子供たちの場合は、「察する」ことが苦手です。
このことは、社会生活を送る上で、様々なトラブルを引き起こします。
先日、NHKの発達障がいを取り扱った番組が放送されていましたが、大人になっても苦労されている実態が浮き彫りになっていました。
自分がアスペルガーであることを認識しないままでいると、コミュニケーション上の問題を原因として、仕事上・生活上の様々な問題を引き起こします。
しかも、その原因について、本人も周囲にもわからないのです。
前の記事「発達障がいを知る」でも書いたように、まず、特性を理解することが必要であるにもかかわらず、それを知ることなく大人になってしまい、社会とうまくいかずに悩んでいる人たちが少なくないのです。
私たちは、まず、福祉起業というコンセプトで、放課後等デイサービス事業の開業を支援することで、発達障害の子供たちの支援の輪を広げていきたいと考えています。