アスペルガー症候群の子供は、
「まっすぐ帰りなさい。」
という言葉をまさしく文字通りの意味にとってしまいます。
まっすぐ帰る=寄り道をしない
という慣用句や言葉の真に意味を推し量る(察する)ことが苦手なのです。
社会生活上、このことは大きなハンデになります。
社会には多くの慣用句や比ゆ表現、裏の意味を持つ言葉があふれています。
また、この・あの・そのといった指示語が曖昧に使われる場面も少なくありません。
「この程度」「あの程度」「その程度」ってってどの程度なのかという曖昧さは理解ができないのです。「こんなもんでいいかな」と言われても、何のことかわかりません。
会議の終わりで、「今日はこのあたりでいいかな」と言われても、「どのあたり」なのか、アスペルガーの人には理解できないのです。
そういった疑問をいちいち確認するだけでも人間関係のトラブルの種になるのは想像できることですし、確認せずに作業を進めることでトラブルが起きることも想像に難くありません。
しかもそれらのトラブルの根本的な原因がそもそも障害にあり、それがコミュニケーションを阻害しているということが、本人にも周囲にも理解できていない場合が少なくないのです。
つまり、発達障害であるということを本人も知らないまま成長することが少なくないのです。
アスペルガーの人たちは、察することが苦手なだけでなく同時に強いこだわりを持っています。
強いこだわりを持つ半面、察することができないので、なお誤解が生じやすいとも言えます。
対人関係の失敗の積み重ねは、アスペルガー症候群の人たちに深刻な重荷となっていきます。
自分を責めることを繰り返し、社会の中に自分の居場所を見つけられず、引きこもりや対人恐怖を引き起こします。自分は社会の中で居場所がない、自分は不要な人間だという思考と対人関係の失敗のスパイラルは、引きこもりや対人恐怖以上に深刻な状況を引き起こしかねません。
アスペルガーに限りませんが、発達障害のある方々は、自分のことが理解できていません。失敗を積み重ねてしまったことで、劣った人間だという考えに取りつかれていることもあります。
発達障害のある方々には、まず、自分のことをよく知り、特性として理解してほしいと願っています。
ただ、自分が発達障害であるとの結論に到達できないで苦しんでいる人がいるのが現実です。
私たちは、子供たちを対象にした放課後等デイサービス事業の支援を通して、発達障がいのある子供たちと社会とのギャップを埋める一助になりたいと考えています。
発達障がいについても、周知を図るお手伝いをしたいと考えています。
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